学校のカイダン第1話スピーチ内容を徹底解説 伝わる上手な話し方の極意
2015/02/01
テレビドラマの「学校のカイダン」は「コトバで世界を変える物語、はじまる」をテーマにしています。ド底辺の女子格子柄が謎のスピーチライターのアドバイスを受け成長していく物語です。今回はその第1回から伝わる上手な話し方のコツを分析してみました。
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学校のカイダン第1話スピーチ内容に学ぶ 伝わる上手な話し方
第1話の「伝わる上手な話し方」に関係するあらすじ
・祖父と2人で貧しい暮らしを続ける高2の主人公ツバメは事情で超名門高校に編入します。しかし、転入生はもともと在籍していたハイソ軍団から「特サ枠」(貧しい家庭の生徒を学費無料で入学させる特別採用枠の生徒のこと)と呼ばれ差別されます。
・ドジで上がり症の主人公はハイソ軍団に仕組まれ生徒会長に祭り上げられます。しかし、所信表明で緊張し気絶。その後は雑用を押し付けられいじめられます。
・そんな折、老人ホームの設備にいたずらしたとされ、ツバメの親友でもある「特サ枠」の男子生徒Aが退学処分となります。ツバメはハイソ軍団の策略と見抜きますがどうすることもできません。
・若い変質者とも噂されていた謎のスピーチライターが登場し、ツバメに話し方のアドバイスをします。
上手な話し方(スピーチ)のコツは「すぐに話し始めないこと」
謎のスピーチライターは自主退学に追い込まれようとしているツバメの親友Aを助けるために、ツバメにも退学届を書くように命じます。高校に行くと、ツバメの意思とは無関係に臨時生徒総会が開かれることになっています。 謎のスピーチライターは、講堂に行けば600人の生徒がいるが、退学届けにサインをして覚悟を持ったことでまったくその姿は違って見えるはずだとアドバイスします。
講堂に上がったツバサに目を閉じろとアドバイスします。目を閉じしばらく黙っていると600人の聴衆は騒然とします。マイクを投げ捨てメガフォンを出します。注目を浴びたところで、原稿を読ませます。
謎のスピーチライターが指南した伝わる上手な話し方のコツ
・覚悟を持って話す
今回のシチュエーションは少し極端ですが、人に何か大きなことをを伝えようというときには、自分の話すことに自信を持って覚悟を決めて話すことは大切です。
・すぐに話し始めない
プレゼン(発表)、講演、スピーチ。いずれの場合においてもすぐに話し始めないという手順は重要です。どんな場合でも開始の瞬間は会場がざわついていることもあります。そういう時に言葉を発してしまうとその雰囲気を引きずってしまうものです。しかし、しばらく間を置くと聴衆のほうが静かにしなければまずいのではないかと気が付き波が引いたように静かになります。その瞬間に話し始めるのは上手な話し方の大きなコツです。
さらに、すぐに話し始めないことで聴衆を冷静に観察することができます。今回は目を閉じ音だけを頼りにしていましたが、よほどの上がり症でなければ聴衆をざっと観察するのもお勧めです。そうすると「見られる」という立場から「見る」立場に変わりますのでぐっと心が落ち着きます。関連記事 ⇒ 伝わる上手な話し方 緊張、上がり症克服のコツは2つ。
・聴衆を引き付ける動作を入れる
これは時と場合によりますが、聴衆を引き付けるような意外な動作を入れても構いません(ドラマではマイクを捨ててメガフォンを出しました)。学校や会社など比較的固い場所ではあまり大げさなことはできませんので、上述の「すぐに話し始めない」で代用することができます。聴衆が、何かアクシデントでもあったのかと思う違和感を持つぎりぎりのところまで沈黙を引っ張り話し始めないのがコツです。
ハロー効果という言葉があります。第一印象が良ければ、その後の全体像が好意的に評価されるということです。そのためホテルなどはフロントの豪華さやマナーに非常にこだわっています。もしあなたがプレゼン(発表)、講演、スピーチの開始時に非常に集中した雰囲気を作り出すことができると、聴衆はあなたをうまい話し手だと思い込みますので全体にうまくいくことが多くなります。
上手な話し方(スピーチ)のコツは 正反対の意見を言い全員を仲間にしてしまうこと
ツバメは開口一番、老人ホームへのいたずらの罪を押し付けられ自主退学に追い込まれた大人しい親友Aのことを話します。「私はAなんか大嫌いだ。あんな奴退学になっても関係ねえ。だいたいあいつは運動もできないし、キモいしある日突然いなくなったって誰も気づかない。だからあいつ一人のせいにすればよい」このように親友を非難します。
しかしその後、私たちと親友Aは何が違うのか、もしAが自主退学になったら次にいじめの標的にされるのはあなたかもしれないし、隣の人かもしれないし私かもしれないと話し続けます。さらに、その場にいたということで老人ホームに謝りたいと申し出た親友Aを(主犯格をかばっていることを公にしたくない)学校側が老人ホームに行くなと指示したことを明らかにします。
その後ハイソ軍団が反撃に出て形勢が逆転しますが、もう謎のスピーチライターの用意した原稿はなく、切々と告白話をします。「いつから学校が面白くなくなったのだろう。いついじめられるか怯えながら学校生活を送り、自分がいじめられたくないといじめる側に回ってしまったこともある。こんな自分が大嫌いだ」。ここで学校長が白旗を上げ親友Aの退学届を破り捨て講堂を去ります。
謎のスピーチライターが指南した伝わる上手な話し方のコツ
・あえて主張したい内容と正反対のことを言う
ツバメは本来は自分を気にかけてくれた親友Aを守りたい一心です。しかし聴衆は必ずしもそうではありません。この状況で自分の主張を述べても反感を持たれたり、どこか他人事という気分にさせてしまいます。そのためツバメはあえて意見が敵対するハイソ軍団の立場をなぞりました。このことで聴衆は驚き、話に引き込まれていきます。
例えばあなたがダム工事に反対する立場でスピーチをするとします。しかし初めからダム工事は環境破壊だと訴えても、説得すべき賛成派の聴取はガードを固くしたり反論を考えたりするだけです。このときにあなたが、たとえ自然がなくなってもダムを作ってしまってもいい。それで寄付金が手に入り道路を広げ建物を作るのもいい、という風に話し始めたらどうでしょうか?賛成派も調子を狂わせられてしまい、案外冷静に話の内容に耳を傾けてくれるでしょう。
・話し手と聴衆という関係でなく全員を同じ立場にしてしまう
ツバメは今回は親友Aが被害を被ったが次はあなたかもしれないし、あなたの友人かもしれないし、私かもしれないと話すことで、話し手と聴衆という関係を突き崩し平らにならしてしまいます。さらに高校が裏で不適切な対応をしていたことを暴露し、意図的に共通の敵を作ります。
これはオバマ大統領が当選した際のYes, we can.のスピーチとまったく同じ方法であり歴史的な演説にも用いられています。
・自分をさらけ出す(特に失敗談)
これも比較的伝統的な伝わる話し方のテクニックです。自分自身の失敗談や恥ずかしい話をしてしまうことで聴衆の共感をあつめるものです。伝わる話し方のコツ 話し上手は具体例が9割で説明したとおり、人は具体的な例や体験のほうが分かりやすい印象を持つものですし、話者自身の体験を話すことで心情もよく伝わり非常に強いインパクトを持つものになります。さらに言えば聴衆の人の秘密をのぞいてみたいという無意識の興味にもこたえているわけでかなり強い印象を残すことができます。
今回は以上です。
謎のスピーチライターが教える伝わる上手な話し方のまとめ
・覚悟を持って話す
・すぐに話し始めない
・聴衆を引き付ける動作を入れる
・あえて主張したい内容と正反対のことを言う
・話し手と聴衆という関係でなく全員を同じ立場にしてしまう
・自分をさらけ出す(特に失敗談)
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