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伝わる上手な話し方 聞く気がない聴衆をつかむ冒頭の3つのコツ

      2015/02/10

普段使いのコミュニケーションから、プレゼン(発表)、営業、講演。聞く気持ちのある相手やマナーのある相手に話すケースが大半だと思いますが、そうでないケースもあります。相手方が雑談などをしており集中力に欠いているケースです。もちろん一見静かに聴いていても心ここにあらずという聴衆にも使えるテクニックです。

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相手に話しを聞く準備ができていない場合

普段使いのコミュニケーションから、プレゼン(発表)、営業、講演、スピーチ。どんな場合にも共通する真意が上手く伝わらない悪条件というものがあります。騒然としていたり、ざわめく程度であってもまったく話しを聞こうという気持ちがないような場合です。

 

技術1 場の空気をつかみ数人でもよいので会話をしておく

ざわめいている会場では、話し手が聞いてもらえないという心配から空回りし、自滅してしまうことがあります。このようなときには、早めに会場に入り状況を体感することが大切です。

以前、不登校児向けスクールで講演をした経験があります。休むと欠席扱いになるからという姿勢で参加してきており、将来やキャリアの話にはほとんど興味がありません。ミュージシャンを目指すから、入試は関係ないという生徒もいました。少し古い例ですが「金八先生」の荒れているクラスのイメージです。男子は髪を脱色していおり、女子はかなり濃いメイクも目立ちます。前の椅子に靴のまま足を載せたり、高校の先生が話し始めても雑談が止まずスマホもしまわない感じです。ついに高校の先生も名指しで注意しますが、「何でオレだけ注意するのか」と反抗期的なやり取り。

こういうときに何をするのかというと、待機時に最も騒ぎそうな生徒の近くに座ります。向こうもこちらを意識しますが、こちらもさりげなく様子を見ます。すると不良のイメージでも実は意外に普通な面があったりツイッターにずいぶんはまっていることも分かりました。こういうただその場に居る、聴衆を見ているような時間は意外に重要です。普段使いのコミュニケーションから、プレゼン(発表)、営業、講演。いずれにも当てはまるはずです。

少し話が深くなるかもしれませんが、人の認識というのは事実をそのまま把握する訳ではありません。たとえば少し痛みかけた桃を見て、「食べごろだ」と思う人もいれば「腐りかけている」と思う人がいます。ざわざわしている聴衆を見て、「各自が勝手に行動し話しをを聞いてくれなさそうだ」と思う人もいれば「活発な雰囲気で問いかけたら答えてくれそうだ」と思う人もいます。

つまるところ、話しずらそうな聴衆というのは(多少は当たっていたとしても)ある意味では思い込みですので、近くに座り様子をつかむことは非常に大切です。可能な場合は数人に声をかけておくとよいでしょう。意外にこれから話す内容に関心をもっていることもあります。

(参考)時間ぎりぎりにタクシーや車で乗り付けて、会場に入ってすぐに話し始めるというのは危険です。人に何かを話すということは、言語的な内容を言えばいいと思っている方もいらっしゃるようです。しかし、そうではなくこちらが言葉や身ぶりで相手の考え方や記憶を刺激して、相手が脳内にこちらが狙った像を自分で作り出せることが「伝わる話し方」「上手な話し方」です。難しくいえば相手との「共通性や共感性の回路ありきのこと」ですので、一刻も早く相手方に出会うことは以外に重要なのです。

 

技術2 大きな声から、断続的にスロースタートを切る

ざわついている会場の場合は、慣れていない人や若い人はつい小さな声でスタートをして墓穴を掘ってしまうことがあります。

聴衆の心理としては、話しを聞く気がないわけではないがはじまるまで時間が勿体無いから存分に雑談をしていようぐらいのものであることが大半です。そこで大きな声で入っていき、聴衆に開始を印象付けることが必要です。

しかし、聴衆も全速力で走っている列車のようなものでおしゃべりを急停止することはできません。そのためスタート直後は以下のテクニックを使用していきます。

・不自然になる寸前の長い間を置いて話す

なぜなら、話者が話し始めた直後はまだ完全には聞く態勢にならないもの。相手が徐々に話しに参加できるように、ゆっくりとスタートを切ります。また、司会から紹介された後などに、不自然になる寸前の長い間を置くと聴衆は「話者が話しづらく不機嫌になったのではないか」と思ったり、自分で自分たちの声が不思議によく聞こえこれはまずいぞという気持ちになることが多いです。

 

技術3 自己紹介では自分の話は15秒、また冒頭は特に相手の視点で話していく

自己紹介を成功させるたった1つのコツ

上の記事で説明させていただいたため重複は避けますが、特に話の冒頭では人数が多くても聴衆一人ひとりに目を配り(アイコンタクト)、相手の関心ごとから話し始めていくのが鉄則です。普段使いのコミュニケーションから、プレゼン(発表)、営業、講演まで、話の冒頭において、相手は「この話を聞く価値はあるのか、スマホでもいじっていたほうがよいのか」と判断しようとします。そのようなときに下のような話者が登場してきたらどうでしょうか?

・全体(集団)に向けて話しており、自分のことを認識していない
・話者が話したいことから唐突に入っていく

このような話者が登場しては、話を聞かない、聞くふりをする聴衆が出てきて当然です。

 

まとめ  聞く気がない聴衆をつかむ冒頭の3つの裏技

・技術1 場の空気をつかみ数人でもよいので会話をしておく
・技術2 大きな声から、断続的にスロースタートを切る
・技術3 自己紹介では自分の話は15秒、また冒頭は特に相手の視点で話していく

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